日曜日, 6月 10, 2007

法規3日目の補足。

ここの補足。

問1
電技解釈第46条「特別高圧用変圧器の保護装置」からの問題。

バンク容量が5000kVA以上の変圧器は、内部の絶縁油量が多いので、内部故障事故が発生した
場合には火災、爆発など重大事故に発展するおそれがある。
そこで、保護継電器などにより早期に異常を検知し、処置する事により、
変圧器損傷事故に発展するおそれがある。そこで、保護継電器などにより早期に異常を検知し、
処置する事により、変圧器損傷及び電気系統への影響を最小限にとどめようとするものである。

内部故障の保護継電器としては、ブッフホルツ継電器、油圧継電器、差動継電器などが考えられ、
これらのうちいずれかが設置されていればよい。
しかし、ブッフホルツ継電器を単独で用いる場合、誤動作により変圧器を遮断するおそれがあるので、
差動継電器などと組み合わせて用いる。

自冷式変圧器での比較的急激な温度上昇は、変圧器内部の異常によって起こる場合が多いので、
前述の圧力継電器などで検知可能である。
しかし、他冷式変圧器では、冷却装置の故障による温度上昇も考えられるので、
冷却装置が故障した場合または変圧器温度が異常上昇した場合の警報装置を
設置することとしている。

問題中のただし書きの部分は、発電所の昇圧用変圧器に関する記述である。
発電機の二次側電路を遮断し、発電機が無負荷・無励磁になった場合、
変圧器が電路から遮断されるのと同様に安全と見なされるので、特例として扱われるものである。

問2
電技解釈第52条「常時監視をしない変電所の施設」に関する問題である。

(1)常時監視をしない変電所は、次の四つに区分される。
・簡易監視変電所:100kV以下の変圧器がある変電所であって、構外にある技術員駐在所に
技術員が常時駐在しているもの。

・断続監視変電所:100kVを超え170kV以下の変圧器を施設する変電所であって、
この変電所から300m以内にある技術員駐在所に技術員が常時駐在しているもの。

・遠隔断続監視変電所:100kVを超え170kV以下の変圧器を施設する変電所であって、
当該変電所を遠隔監視する制御所から300m以内にある技術員駐在所に
技術員が常時駐在しているもの。

・遠隔常時監視変電所:170kVを超える変圧器を施設する変電所であって、
当該変電所を技術員が遠隔監視する制御所から常時監視しているもの

簡易監視変電所は、使用電圧が100kV以下である事から、設備容量が比較的小さい、
配電用変電所に相当する。このような変電所は、保安上または系統構成上、
他に与える影響が比較的小さい事から、通常は、技術員が随時または定期に巡視点検を行い、
事故時は、技術員が駐在所から出動できるような体勢になっていればよいとされている。

断続監視変電および遠隔断続監視変電所は、使用電圧が高い事から設備容量が大きく
2次変電所に相当する。このような変電所は、系統上重要であるであるので、事故発生時には、
短時間で技術員が到着し、一次処置が行えるように変電所又は変電制御所と
技術員駐在所との距離を300m以下に限定している。

遠隔常時監視変電所は、使用電圧sが170kVを超える変電所で、一般的には1次変電所に相当する。
このような変電所は、系統上、さらに重要性が高くなるので、常時遠隔で監視する場合にだけ
施設が認められている。

(2)常時監視しない変電所に施設すべき装置には次のようなものがある。
・警報装置:技術員駐在書又は変電制御所に警報する装置(問題文中にある8種類)を
該当の機器が設置されている場合に処置する。すべての形式の変電所が対象となる。

・遮断装置:水素冷却式調相機の水素純度が85%以下に低下した時にこれを自動的に遮断する
装置を設置する。すべての形式の変電所が対象となる。

・監視装置:運転操作に常時必要な遮断器の開閉を操作する装置はおよび開閉を監視する
装置を設置する。遠隔断続監視または遠隔常時監視変電所が対象となる。

・信号伝送路:2以上の信号伝送路により、遠隔監視制御するように設置する。
遠隔常時監視変電所が対象となる。

以上です。