木曜日, 5月 10, 2007

位相調節装置…。

無効電力補償装置の基本原理の問題、ここの補足です。


電力系統では、無効電力の潮流変動によって、負荷端に電圧変動が生じる。
この結果、電圧フリッカの発生、受電端電圧の電圧変動の増加、系統安定度の低下、
などの問題が発生する。
この種の問題の対策を目的として静止形無効電力補償装置(SVC)が設置される。

SVCには、サイリスタON・OFF制御方式(TSC)、サイリスタ位相制御方式(TCR)、
自動コンバータ方式(SCC)がある。

これは、TCR回路に関する設問である。
図のように、Lに流れる電流はひずむが、リアクタンスのみの回路であるため、
その基本波成分の位相はつねに電源より90°遅れる。
制御角α=0のとき最大の電流が流れ、90°の時電流は流れなくなる。

このように制御角αを制御することによりリアクトル電流が変化する。
例えば、αを増加させた場合、リアクトル電流は減少するので、
電源から見るとインダクタンス値が増加した事と等しくなる。
つまり、可変リアクタンスが電源と並列に接続されたことと等価になる。
したがって、位相制御リアクトルの部分は遅れ無効電力を電源から取り込み、
これをαによって調整する事ができる機能を持っている。

一方、コンデンサ部分はつsねに進み無効電力を電源から取り込む事から、
回路全体としては、無効電力を進相から遅相まで連続可変制御を行う事ができる。

ここで、等価的に可変キャパシタンス回路となるために条件式は…、
手書き図を参照、ですが。

単純にCのリアクタンスXとLのリアクタンスX、リアクタンス値として小さい方が電流としては勝つので、
ここから計算すればよい。