木曜日, 5月 17, 2007

水の電気分解の問題。

ここの、補足です。

・水の電気分解における、反応式。
全反応:H2O→H2+1/2 O2
アノード反応:2OH-→1/2 O2+H2O+2e-
カソード反応:2H2O+2e-→H2+2OH-
この反応式より、水素分子(H2)が生成されるのはカソード電極。

1molとは…?リンクのような感じですが…。
自分なりの覚え方としては、
「原子番号にgを付けた重さになる為の、原子数」(←リンクによると、厳密にはちょっと違うらしいね)
つまり、水素の原子番号は「1」なので、水素1g中には水素原子は1mol含まれている事になります。
よって、水素1kg=1000gには、水素原子が1000mol、
水素分子は、H2なので、原子数の1/2になるため500molの水素分子、となります。

・これを生成するのに必要な理論的電気量を考えると、ファラデー定数が27(Ah/mol)なので…、
カソードの反応式より、電子2個で水素分子が1個生成されるため、これに必要な電気量は、
2個×27(Ah/mol)×500(mol)=27000(Ah)
ここで、単位での換算について考える。
正直、ファラデー定数って、知らなかったんだけど、Ah/molという単位が与えられたからには、
そこからの換算を行えばよい、と思います。
後は電子が2個必要、って所さえ抜けなければOK、かと。

・ここまでに必要な全エネルギーは、端子電圧を2Vとすると…、
2(V)×27000(Ah)=54000(V・Ah)=54000(W・h)→5.4kWh
となります。
単位の話。
電気量がAhという事は、A×時間。また、エネルギーは電力量と等価ですので、
結局電気量×電圧で電力量=エネルギーが求められる事になります。

・水1(mol)の分解に必要な理論的電気エネルギーは、
電子2個×27(Ah/mol)×1(mol)=54(Ah)
ここで、また単位の話。
Ahは、電気量、つまり、電荷の単位と同次元になります。(見ている時間が違う)
単位「A」を考えると、これは単位時間(秒)に通過する電荷量、なので、C/sと書くことができます。
つまり、Ahの単位において、時間レベルを秒に換算する(3600秒をかける)と、
電気量AhとCの換算ができます。

水1molの分解に必要な電気エネルギーが233(kJ)として与えられますので…、
またまた単位の話として、エネルギーkJは、そのまま電力(単位秒あたり)と換算できます。

よって、これらより233kJを、上記理論的電気エネルギーを54×3600(A・s)で除算すると、
必要な電圧が求められる。

後は、効率を求める為に実際の端子電圧(ここでは2V)との割合で効率を求めればよい。

このあたり、単位の話と、後は反応式さえ抑えれば後は考えればわかる、と思われます…。