ここの補足です。
問6 電線路が通信線に及ぼす電磁誘導作用
送電線と通信線とが接近して架設されていると、両者の電気的結合の度合いが大きくなる。
このとき、送電線の電圧や電流によって通信線に過大な電圧が誘起され、これが通信を妨害したり、
さらには通信機器に損傷を与えるおそれがある。これを誘導障害という。誘導障害には、
静電的なものと電磁的なものがある。前者は、送電線と通信線との相互キャパシタンス(静電誘導)
によるものであり、後者は相互インダクタンス(電磁誘導)によるものである。
電磁誘導によって通信線に生ずる電圧には、一般に常時誘導電圧と異常時誘導電圧とがある。
常時誘導電圧は、送電線の正常運転時に電流の不平衡などによって生じる電圧である。
異常時誘導電圧は、主として送電線の1線地絡事故時に誘導される電圧である。
電磁誘導の具体的な対策は、次のとおりである。
【通信線側の対策】
1.遮へいケーブルへ変更する
2.架空電線路の場合は地下化する
3.高圧用誘導遮へいコイルを使用する
4.ルート変更、あるいは無線回路へ変更する、など
【送電線側の対策】
1.架空地線を張る
2.ねん架や逆相配列を取り入れる
3.消弧リアクトル接地や高インピーダンス接地を採用する
問7 短絡容量抑制対策
電気系統のある点での短絡容量が大きいということは、電源側インピーダンスが小さいという
ことである。短絡事故が起こった場合には、短絡電流が大きくなり、ケーブルや機器を損傷する
事もある。対策としては、高リアクタンス機器を直列に挿入してインピーダンスを大きくする方法が
とられる。
また、二つの電気系統が直流連係されている場合、途中の直流送電の部分では交流の
無効分電流を流さないため、交流系統は分割されたような形となる。これにより系統の短絡電流を
抑制しながら系統の安定度を保持する事ができる。
以上、です。今日は簡単めですね!
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