月曜日, 10月 22, 2007

二種二次試験機械制御、H13問1,2、補足。

ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。


問1
【解説】
誘 導電動機の簡易L形等価回路が描けること、等価負荷抵抗の概念を理解していればさして難解な問題ではない。このとき与えられた電源電圧が線間電圧であり、 等価回路の電圧は相電圧であることに注意する必要がある。また、等価回路を基に計算すると3倍して三相分にすることを落としがちなので気を付けたい。

出力は二次入力から二次銅損を引いた値としても計算することができるほか、3種のときに公式として学習した

:Pc2:P=1:s:1-s

を使って求めることもできる。

問2
【解説】
変圧器の各種公式をうまく適用して問題を解いていけばよい。

変圧器の主たる損失には、負荷電流が流れることによって生じる負荷損(銅損)と負荷の有無にかかわらず発生する無負荷損(鉄損)とがある。

変圧器の電圧変動率εは、百分率抵抗降下(パーセント抵抗降下)をp(%)、百分率リアクタンス降下(パーセントリアクタンス降下)をq(%)、力率角をθとすれば、

ε=pcosθ+qsinθ (%)

となる。

百分率抵抗降下(パーセント抵抗降下)p(%)は、定格電圧をV、定格電流をI、定格容量をP、変圧器の巻線抵抗をRとすれば、

p=IR/V ×100=PR/V^2 ×100(%)

であり、百分率リアクタンス降下(パーセントリアクタンス降下)q(%)は、変圧器の巻線リアクタンスをXとすれば、

q=IX/V ×100=PX/V^2 ×100(%)

である。

無負荷損(鉄損)は主としてヒステリシス損と渦電流損とからなる。変圧器の印加電圧が一定で周波数を変化させた場合、ヒステリシス損は周波数に反比例するが、渦電流損は変化しない。したがって、周波数を低下させたときに増加する損失(鉄損)はヒステリシス損である。

この問題で取り上げているように変圧器の定格周波数よりも低い周波数で使用した場合、損失(鉄損)が増加する。このため変圧器の温度上昇制限から定格容量より少ない出力で使用する必要がある。