月曜日, 10月 15, 2007

二種二次試験電力管理、H14問5,6、補足。



ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。

問5
【解説】
系統連系技術要件ガイドラインでは、次のように規定している。
[第2章(連系に必要な技術)、第1節(共通事項)、2.力率]
(1)逆潮流がない場合、発電設備の設置者の受電点における力率は、電圧低下を防止するため、適正なものとして原則85%以上とするとともに、系統側から見て進み力率(発電設備側から見て遅れ力率)とならないようにする。ただし、低圧配電線との連系の場合には、発電設備の力率を95%以上とすればよいものとする。

(2)-省略-

[第2章、第5節(特別高圧電線路との連系)、2.保護装置の設置]
(1)~(3)-省略-

(4)逆潮流がある場合は、適正な電圧・周波数を逸脱した単独運転を防止するため、周波数上昇継電器及び周波数低下継電器、または転送遮断装置を設置する。なお、周波数上昇継電器及び周波数低下継電器の特性は、電圧変化で影響を受けないものとする。

(5)逆潮流が無い場合は、単独運転防止のため、周波数上昇継電器及び周波数低下継電器を設置する。ただし、発電設備の出力容量が系統の負荷と均衡する場合であって、周波数上昇継電器又は周波数低下継電器により検出・保護できないおそれがあるときは、逆電力継電器を設置するものとする。

[第2章、第5節、8.電圧変動]
(1)発電設備の連系により系統の電圧が適正値(常時電圧の概ね1~2%以内)を逸脱するおそれがあるときは、発電設備の設置者において自働的に電圧を調整するものとする。

(2)同期発電機を用いる場合には、制動巻線付きのもの(制動巻線を有しているものと同等以上の乱調防止効果を有する制動巻線付きでない同期発電機を含む)とするとともに自動同期検定装置を設置するものとする。

また、誘導発電機を用いる場合であって、並列時の瞬時電圧低下により系統の電圧が適正値(常時電圧の2%を目安とする)を逸脱するおそれがあるときは、発電設備の設置者において限流リアクトル等を設置するものとする。なお、これにより対応できない場合には、同期発電機を用いるものとする。

(3)自励式の逆変換装置を用いる場合には、自働的に同期が取れる機能を有するものを用いるものとする。また、他励式の逆変換装置を用いる場合であって、並列時の瞬時電圧低下により系統の電圧が適正値(常時電圧の2%を目安とする)を逸脱するおそれがあるときは、発電設備の設置者において限流リアクトル等を設置するものとする。なお、これにより対応できない場合には、自励式の逆変換装置を用いるものとする。

[第2章、第5節、9.短絡容量]
発電設備の連系により系統の短絡容量が他者の遮断器の遮断容量等を上回るおそれがあるときは、発電設備の設置者において短絡電流を制限する装置(限流リアクトル等)を設置するものとする。これにより対応できない場合には、異なる変電所バンク系統への連系、上位電圧の電線路への連系その他の短絡容量対策を講じるものとする。なお、短絡容量の数値については、原則として連系される電線路(必要に応じて一段上位の送電線を含む)内における発電設備(既設、供給計画上のもの等)、電線路、変圧器等のインピーダンスを条件として算出するものとする。

問6
【解説】
電験第3種合格の力があれば正解が得られる出題である。無負荷損(鉄損)は変圧器の出力(負荷の大きさ)に関係なく1日中一定であり、負荷損(銅損)は皮相電力(電流:負荷の大きさ)の2乗に比例することがわかっていれば、簡単に正解が得られる。

また、変圧器の全日効率を求めるには、3種で学んだ解答に示した公式を理解(効率計算は有効電力を用いて進める必要がある)していれば、簡単に正解が得られる。

【mashaぼやき】
たしかに、これは簡単だ…。1個でもこの程度の問題が出題されると嬉しいんだけど、ねぇ…。