ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。
問3
【解説】
第1図に示すような三巻線変圧器の等価回路は、第2図に示すように書く事ができる。各巻線のリアクタンスを%x1、%x2、%x3とすると、次式が成り立つ。
%x12=%x1+%x2…(a)
%x23=%x2+%x3…(b)
%x31=%x3+%x1…(c)
上式より、(a)-(b)+(c)を計算すると、
%x12-%x23+%x31=2%x1
∴%x1=(%x12-%x23+%x31)/2
同様にして
%x2=(%x23-%x31+%x12)/2
%x3=(%x31-%x12+%x23)/2
次に、短絡容量と%インピ-ダンスの関係を説明する。短絡容量の計算は遮断器の遮断容量および母線の電磁力の強さを求めるのに重要なものである。このためには、%インピ-ダンスの意味をよく理解しておく事が大切である。
%インピ-ダンス%Zとは、第3図に示すように、基準容量Pnの 負荷をつないだとき、回路に直列に入っているインピ-ダンスの電圧降下(%)が%Zの値になることを示している。いま、第4図に示すようにP点で三相短絡 事故が生じたとすると、その点の電圧は0(%)になる。よって、線路のインピ-ダンスの両端には全電圧100(%)が加わり、電圧降下は100(%)であ るこのときに流れる電力をPsとすると、同じインピ-ダンスに、それぞれPn、Psが流れたときの電圧降下が%Z,100(%)だから、
%Z/100=Pn/Ps
∴Ps=Pn・100/%Z
として計算できる。
このPsを短絡容量という。したがって、短絡点(事故点)から電源側を見た%インピ-ダンスを求めれば、短絡容量Psを簡単に求めることができる。
あた逆に、短絡容量がPsの電源側のインピ-ダンス%Zは上式から、次式で求められる。
%Z=Pn/Ps ×100(%)
問4
【解説】
【解答】の冒頭の次式で復素計算をしてみる。
Vs=Vr-(R+jX)I…(a)
Vrを基準ベクトルとすれば、Iは同相となり、
I=600×10^3/(3×4034.13)≒49.58(A)
Vs=4034.13-(5+j5√3)×49.58
≒3786.23-j429.38(V)
|Vs|=√(3786.23^2+429.38^2)≒3810.5(V)
となり、変電所端の線間電圧Esは、
Es=√3Vs=√3×3810.5≒6600(V)
となって、計算結果が正しいことがわかる。
また、次のように、需要家側を送電端、変電所側を受電端として考えて解くこともできる。
送電端電圧がVs、受電端電圧がVrのときの一般的な式は次式である。
Vs=Vr+(R+jX)I
ここで、VsをVrと考える、つまり、VsをVrと置き換える。また、VrをVsと置き換えると、
VR=VS+(R+jX)I
これから、(a)式が得られる。
次に、各線間電圧をVsL(kV)、VrL(kV)とすれば、
|VsL|=|VrL-√3RI×10^-3-j√3XI×10^-3|
電力P(kW)とすると、I=P/√3VrLであるから、次式のようになる。
|VsL|=|VrL-PR/VrL×10^-3-jPX/VrL×10^-3|
∴(VsLVrL)^2=(VrL-PR×10^-3)^2+(PX×10^-3)^2
上式に題意の数値を代入すると、
(6.6VrL)^2=(VrL^2-600×5×10^-3)^2+(600×5√3×10^-3)^2
=(VrL^2-3)^2+(3√3)^2
上式を整理すると、
VrL^2-49.56VrL^2+36=0
VrL^2=48.82
VrL=√48.82=6.987(kV)
以上です。
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