ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。
問1
【解説】
電動機のトルクTは、第1図より、
T=1/ω0(1-s)×3×(1-s)/s・r2I2^2
=3r2/(ω0s)・I2^2
また、二次電流I2は、
I2=V/√{(r1+r2/s)^2+(x1+x2)^2}
で表せるから、
T=3r2/(ω0s)・V^2/{(r1+r2/s)^2+(x1+x2)^2}
となる。いま、周波数をa倍とし、電源電圧をV’としたとき、滑りがs’になったとすると、このときのトルクT’は、
T=3r2/(aω0s)・V^2/{(r1+r2/s)^2+a^2(x1+x2)^2}
で表せる。
いま、T=T’のとき、s’=s/aとなると仮定し、これを上式へ代入して、TとT’が等しいとすると、
3r2/(ω0s)・V^2/{(r1+r2/s)^2+(x1+x2)^2}
=3r2/(aω0s)・V’^2/{(r1+r2/s)^2+a^2(x1+x2)^2}
∴V’=V√[{r1+a・r2/s)^2+a^2(x1+x2)^2}
/{r1+r2/s)^2+(x1+x2)^2}]
が得られる。ここで、上式へr1=0.0707(Ω)、r2=0.0710(Ω)、x1=0.172(Ω)、x2=0.267(Ω)、a=0.8204、s=0.0204、V=200(V)を代入すると、
V’=200×…
=164.8(V)
となり、同一トルクを負って1200(r/min)で運転するために周波数を定格の0.82倍に低減したと同時に電圧も164.8/200=0.824倍 に低減する必要があることがわかる。
一般に、一次周波数制御を行う場合、周波数および電圧の制御は、V/fを一定として行われる。これは、電動機の起電力E1は、周波数fと磁束φに比例するが、電動機の磁束密度は大体一定にして運転することを要するから、E1/fを一定に保つ必要があるためで、直接E1/fを一定とすることが困難であり、V/fを一定とした制御が行われる。
問2
【解説】
変圧器は容量の増加に伴い損失が増加し、発生熱量も大きくなるので、冷却方式も小容量器の自力冷却から大容量器の他力冷却へと容量に応じて冷却形態を変えていかねばならない。
油入変圧器の冷却方式には、大きく分けて6種類があり、これらを表にまとめると第1表のようになる。また、表中の表示記号は、JEC-2200に表記方法が示されており、参考のため第2表に示しておく。
なお、油入変圧器以外の冷却方式としては、乾式(自冷式、風冷式およびガス冷却密閉式)がビルや地下変電所で多く用いられている。
また、第1表中の油入水冷方式は、あまり用いられていないので【解答】ではこれを除く5種類をあげた。
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