ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。
化学 問3
【解説】
(1)ファラデーの法則
電気分解、電気メッキにより電極に析出される物質の質量は、ファラデーの法則として次式で示される。
W=1/(9.65×10^4)×(m/n)×Q (g)
ただし、
W:析出される物質の質量(g)
m:原子量
n:原子価
9.65×10^4(C/mol):ファラデー定数
Q:電解液を通過する電気量(C)
m/n:化学当量
(2)本題の計算
食塩電解で水酸化ナトリウムを精製する反応式は、次式で示される。
2NaCl+2H2O→2NaOH+H2+Cl2 …1
(a)
1式から水酸化ナトリウム(NaOH)は1価であり、その原子量mは、
m=23+16+1=40(g/mol)
したがって、水酸化ナトリウム1(t)を精製するのに必要な理論電気量Q1(C)は、ファラデーの法則から
Q1=9.65×10^4×(n/m)×W
=9.65×10^4×1/40×10^6
=2.4125×10^9≒2.4×10^9(C)
となる。
(b)
題意から、水酸化ナトリウム1(t)を精製するのに必要な直流電力が2500(kWh)であるから、使用電力量W(Ws)は、
W=2500×10^3×3600=9×10^9(Ws)
また、このときの電解槽の平均電圧V=3.15(V)であるから、使用電気量Q2(C)は、
Q2=W/V=9×10^9/3.15
=2.8571×10^9(C)
となる。
(c)
この電解槽の電流高率η(%)は、
η=理論電気量Q1/実際必要な電気量Q2
=2.4125/2.8571
=0.844
≒84(%)
となる。
以上です。
|