木曜日, 7月 10, 2008

OHM練習問題 機械 化学 問3~補足

ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。

化学 問3
【解説】
(1)ファラデーの法則
電気分解、電気メッキにより電極に析出される物質の質量は、ファラデーの法則として次式で示される。

W=1/(9.65×10^4)×(m/n)×Q (g)

ただし、
W:析出される物質の質量(g)
m:原子量
n:原子価
9.65×10^4(C/mol):ファラデー定数
Q:電解液を通過する電気量(C)
m/n:化学当量

(2)本題の計算
食塩電解で水酸化ナトリウムを精製する反応式は、次式で示される。

2NaCl+2HO→2NaOH+H+Cl …1

(a)
1式から水酸化ナトリウム(NaOH)は1価であり、その原子量mは、

m=23+16+1=40(g/mol)

したがって、水酸化ナトリウム1(t)を精製するのに必要な理論電気量Q(C)は、ファラデーの法則から

=9.65×10^4×(n/m)×W
 =9.65×10^4×1/40×10^6
 =2.4125×10^9≒2.4×10^9(C)

となる。

(b)
題意から、水酸化ナトリウム1(t)を精製するのに必要な直流電力が2500(kWh)であるから、使用電力量W(Ws)は、

W=2500×10^3×3600=9×10^9(Ws)

また、このときの電解槽の平均電圧V=3.15(V)であるから、使用電気量Q(C)は、

=W/V=9×10^9/3.15
 =2.8571×10^9(C)

となる。

(c)
この電解槽の電流高率η(%)は、

η=理論電気量Q/実際必要な電気量Q
 =2.4125/2.8571
 =0.844
 ≒84(%)

となる。

以上です。