ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。
電熱 問2
【解説】
(1)レーザビーム加工
発散角が小さく、指向性の良いレーザビームをレンズで集光させると10^4(W/cm^2)以上のパワー密度が容易に得られる。これを利用して除去加工、溶接加工、表面改質加工が行われる。加工用レーザの種類の中ではYAGレーザとCO2レーザが最も普及している。
(2)放電加工
被加工物と工具電極とを油や水などの絶縁性の加工液の中で数ミクロンのギャップで対向させ、数十〜数百(V)の印加電圧により1秒間に数千〜数十万回のアーク放電を発生させ、この結果生ずる多数の放電痕により、被加工物の加工を行う。放電加工の方式には特定形状の電極を用いて、その形状を投影加工する型彫放電加工方式とワイヤ電極を自働的に送り、巻き取りながら糸鋸のようなくり抜き加工を行うワイヤ放電加工方式とがある。
(3)超音波加工
適量の砥粒を加工液に混濁させた混合液中、周波数15〜30(kH)、振幅5〜75(μm)で振動する工具を被加工物に一定の静圧で接触させ、工具先端の砥粒による衝撃破砕を行う加工法である。振動子は電気エネルギーを機械エネルギーに変換するもので、フェライトなどの磁気ひずみ振動子や、チタン酸バリウムなどの電磁ひずみ振動子が用いられる。これを共振により振幅を高め、ホーンにより振動エネルギーを工具に集中させる。
(4)電子ビーム加工
高い加速電圧によって高速に加速された電子ビームを電磁界によって収束すると、10^6〜10^9(W/cm^2)の高いパワー密度が得られる。これを加工物に照射すると一瞬にして溶融、蒸発が起こり、せん孔現象が発生する。この現象を利用した加工法である。
(5)プラズマジェット加工
トーチ内の陰極と陽極であるノズルとの間にガスを供給しながらアーク放電を発生させるとガスは過熱され膨張し、強く電離された超高温のジェット流となってノズルから噴射する。プラズマジェットは高温熱風による加熱であり、金属質、セラミックス、プラスチックなどほとんどの材料を加工対象に選ぶことができる。この加工法の特長は超高温が長時間安定に得られる事と、ノズルの形状、作動ガスの種類流量、アーク電流等の選択によってプラズマジェットの温度を容易に調整できることであり、欠点は作業中における騒音と強い紫外線の発生である。
以上です。
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