月曜日, 8月 27, 2007

3種機械で、応用と制御、補足。

ここの補足、です。

問208
慣性モーメントJ(kg・m^2)とすると、回転体の角速度ω(rad/s)からω(rad/s)に変化した時の放出エネルギーW(J)は、

W=(1/2)J・(ω^2−ω^2)

ω、ωを回転数N、N(r/min)で表せば、

ω=2πN/60、ω=2πN/60

これらを上記放出エネルギーの式に代入すると、

W=1/2J(2π/60)^2(N^2−N^2)

で、後は数値を代入すればよい。
多分、はずみ車のエネルギーが、

W=1/2Jω^2

なんだと思われます。

問209
送風機はポンプと同様に低減トルクの負荷である。トルクT(N・m)、動力P(W)、風圧H(kg/m^2)、風量Q(m^3/min)、運動エネルギーW(J/m^3)、風速v(m/s)と回転数N(r/min)との間には、以下のような関係がある。

v∝N
Q∝N
T∝N^2
W∝v^2∝N^2
P∝NT∝N^3

なお、風圧Hは、気体の密度ρ、重力加速度g(m/s^2)とすれば、

H=ρv^2/2g(kg/m^3)

である。これは、憶えるしかないか…。

問210
フィードバックによる一巡伝達関数が180°の位相遅れとなると、フィードバックされる信号は360°ずれて、入力波形と重なるようになる。そのため、入力信号が無くても循環が持続することになり、この場合の角周波数が安定限界となる。

ナイキスト安定判別法はフィードバック制御系における安定性の判定や特性設計の資料として利用される。ナイキスト線図は、与えられた自動制御系の一巡伝達関数(開ループ伝達関数ともいう)のベクトル軌跡を、実軸を横軸にとり、虚軸を縦軸にとった座標上に図示したものである。描かれた軌跡上を角周波数ω(=2πf)が増加する方向に進んだとき、横軸上の点(−1、j0)が進路の左側にあるときは安定、反対に右側にあるときは不安定と判断される。

問211
問題中の「PID」のPはProportional(比例)動作、IはIntegral(積分)動作、そしでDはDifferential(微分)動作のそれぞれの頭文字である。

積分動作[I]は、入力信号が一定でも或は小さくても信号があればこれらを時間的に積分して制御出力を得るもので、特に定常状態の特性改善には有効である。微分動作「D」は、入力信号に変化がなければ出力を発生しないが、入力信号に変化が生じた際に制御出力を得るもので、過渡的な特性改善に有効となる。比例動作「P」は、文字通り入力信号に比例させながら制御出力を得るもので、現象に追随して定常的及び過渡的特性の両方に対する改善に役立つ。

プロセス制御には、それぞれの長所を生かすようにこれらを組み合わせたPID制御が広く採用される。

制御方式にはアナログ信号を用いるものとディジタル信号を用いるディジタル式とがあるが、ディジタル制御方式の方が、複雑な制御に対応可能である、制御装置としてドリフトを生じない、サンプリング時間に制御性が依存しない、ノイズ除去や制御性改善が用意である、などの長所があり、大規模プラントの制御など広く採用されている。なお、DDCは、「Direct Digital Control」の頭文字である。

問212
自動制御方式には、大別してオープンループ(開路)制御、フィードバック制御、フィードフォワード制御がある。

オープンループ制御はシーケンス制御のように単純な制御系で、安定性は高い。しかし、外乱の影響を受けやすいため外乱の少ない系に適している。

フィードバック制御は、制御量に対して外乱の影響が小さいため、外乱の影響が大きく制御量の変動が大きい系に適している。しかし、フィードバック制御の内容如何によっては不安定になる事がある。

フィードフォワード制御は、外乱の影響を前向き制御により補償するもので、外乱による制御量の変化を検出し、その検出誤差信号により制御するフィードバック制御では遅すぎる系や目的とする制御結果が得られない系に適する。

問213
問題(手書き)では、ちょっと違う解き方をしていますが…、

問の、G、Gの部分のような並列接続の場合の合成伝達関数は、GーGとなる。(+と+、ーとーが対応)→これをGとする。
また、上記GとGのように、フィードバック部分の合成伝達関数は、G/(1ーG)となる。(+とー、ーと+が対応する)

よって、本問の場合、G/(1+G)となり、GにG=G−Gを代入すれば求める事ができる。

問214
あらかじめ定められた順序または論理に従って制御段階を進めて行くシーケンス制御(開路制御)では安定性の問題は生じない。フィードバック制御では制御した結果を逐次検出して目標値と比較し、両者間に差があればこれを自動的に減らすように制御する。フィードバック量が不適当であった場合などは不安定となって正常な運用はできない。制御系は、定常状態で安定である定常安定性が重要であるばかりでなく、目標値を急激に変化させた場合や制御系外部からの外乱を受けた場合にも速やかに定常状態に復帰するように過渡安定性を備えていなければならない。

問215
フィードバック制御には、常に一定の目標値によって制御する定値制御と、時間的に変動する目標値によって制御する追値制御とがある。

この追値制御はさらに、その変化があらかじめわかっている目標値に合わせてプログラミングされている順序に従って制御するプログラム制御と、どのように変化するかはわからないため実際に制御量の変化を検出しながら制御する追従制御とがある。

以上です。