補足
ここの補足、です。
いよいよ終わった07年一次試験。しばらくは、解答編ですね。
(一日1〜2問の、スローペースにて)
問1
ポイントは下記。
(1)断面積S、長さlの磁気抵抗Rは、透磁率をμとすると、
R1=l/μS
また、空げき部(幅d)では、透磁率はμ0なので、
R0=d/μ0S
(R=R1+R0)
となる。
(2)
巻線1、2それぞれの自己インダクタンスをL1、L2とすると、
L1=N1^2/R、L2=N2^2/R
また、相互インダクタンスMは、片方の巻線に電流を流して発生した磁束にて他方の磁束に誘起される磁束の割合にて定義されるため、巻線1に電流Iを流したとすると、
Φ1=L1I/N1=N1I/R
よって、M=N2Φ1/I=N1N2/R
ここから、L1に対する倍率が求められる。
(3)(4)(5)
巻線2に誘起される電圧は、電流の時間微分に相互インダクタンスを掛けたものとなる。と、いうか、インダクタンスは、電流時間変化分(微分)と電圧の比を表すものであり、この場合は巻線2自身で流れる電流はない(→i2は0:しかも、端子開放だし)ので、巻線2の自己インダクタンスL2は考慮しなくてよい。
よって、相互インダクタンスと、電流i1の微分を掛ければv2が求められる。
さて、ここで微分の式を変形する事を考えてみる。
di1/dtを変形し、左辺にdi1、右辺にdtがくるようにし、両辺の積分を考える。積分範囲として、時間t:0→∞を考えると、t=∞に対応する電流i1は、
i1(t=∞)=E/rとなる。
これは、電源は直流であり、直流に対して定常状態(時刻∞)でのコイルのインピーダンスは0となるからである(つまり、抵抗はRのみで、電流はE/r)。
さらに、この積分を解いて(定数の積分なので、解くというほどでもないけど…)、相互インダクタンスの関数が求められる。
以上。
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