ここの補足、です。
問4
(1)
電圧で式を立てており、ここにはコンデンサ電圧が入る。コンデンサでは、
q=CV、i=dq/dt→q=∫idt
の関係があり、これより、vc=(1/C)∫idt となる。
(2)(3)
微分方程式R1i+(1/C)∫idt+R2i=Eを解く。ここで、回路解析上、R1とR2は直列接続であるため、Z=R1+R2として解く。微分方程式の両辺をラプラス変換すると、
E/S=ZI+I/SC+qc(0)/SC。ここで、qc(0)/Cは、初期条件よりV0であるため(qc(0)=cV0より)、
I=(E-V0)/{S+(1/CZ)}
両辺を逆ラプラス変換すると(Zを元に戻す)、
i=(E-V0)/(R1+R2)e^-t/C(R1+R2)
よって、v=R2i=(E-V0)・R2/(R1+R2)e^-t/C(R1+R2) となる。
(4)
t→∞で、e^-t/C(R1+R2)=e^-∞=1/∞=0。よって、vは初期値
(E-V0)R2/(R1+R2)
で、時刻とともに0に漸近する。
(5)
問4より、
vc=E-(R1+R2)i=E-(E-V0)e^-t/C(R1+R2)
であり、t=0で、vc(0)=V0
また、t=∞で、vc(∞)=E
よって、初期値V0で、Eに漸近する曲線がvcの電圧を表す。
※十分時間経過→Cのインピーダンスは∞(直流に対し1/ωC=∞;コンデンサの構造を考えれば明白)→回路には電流が流れず、電圧のみが発生する。(最終的にvcがEに漸近するのは、R1とR2と∞の直列回路→電圧は全て∞:コンデンサにかかると考えればOK)また、時刻0において、Cのインピーダンスは0→回路はR1,R2の直列であり、電流i(0)=(E-V0)/(R1+R2)となる事は、こちらも明白。このあたりの関係を使えば(4)(5)あたり、または初期値を表す(2)あたりもわかると思います(微分方程式を解ける必要はあまりない)。また、結局はRC直列回路であるため、時定数がRCとなる一般解を知っていれば、微分方程式を全く解くことなく導出が可能です。
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