金曜日, 9月 07, 2007

07年理論試験問題補足。

ここの補足、です。

問4
(1)
電圧で式を立てており、ここにはコンデンサ電圧が入る。コンデンサでは、
q=CV、i=dq/dt→q=∫idt
の関係があり、これより、v=(1/C)∫idt となる。

(2)(3)
微分方程式Ri+(1/C)∫idt+Ri=Eを解く。ここで、回路解析上、RとRは直列接続であるため、Z=R+Rとして解く。微分方程式の両辺をラプラス変換すると、
E/S=ZI+I/SC+q(0)/SC。ここで、q(0)/Cは、初期条件よりVであるため(q(0)=cVより)、
I=(E-V)/{S+(1/CZ)}
両辺を逆ラプラス変換すると(Zを元に戻す)、
i=(E-V)/(R+R)e^-t/C(R1+R2)
よって、v=Ri=(E-V)・R/(R+R)e^-t/C(R1+R2) となる。

(4)
t→∞で、e^-t/C(R1+R2)=e^-∞=1/∞=0。よって、vは初期値
(E-V)R/(R+R
で、時刻とともに0に漸近する。

(5)
問4より、
=E-(R+R)i=E-(E-V)e^-t/C(R1+R2)
であり、t=0で、v(0)=V
また、t=∞で、v(∞)=E
よって、初期値Vで、Eに漸近する曲線がvの電圧を表す。

※十分時間経過→Cのインピーダンスは∞(直流に対し1/ωC=∞;コンデンサの構造を考えれば明白)→回路には電流が流れず、電圧のみが発生する。(最終的にvがEに漸近するのは、RとRと∞の直列回路→電圧は全て∞:コンデンサにかかると考えればOK)また、時刻0において、Cのインピーダンスは0→回路はR,Rの直列であり、電流i(0)=(E-V)/(R+R)となる事は、こちらも明白。このあたりの関係を使えば(4)(5)あたり、または初期値を表す(2)あたりもわかると思います(微分方程式を解ける必要はあまりない)。また、結局はRC直列回路であるため、時定数がRCとなる一般解を知っていれば、微分方程式を全く解くことなく導出が可能です。