水曜日, 9月 26, 2007

二種二次試験機械制御過去問、H18問3、補足。

ここの補足、です。
問題分、解答内容については、ここ参照で。

問3
【解説】
昇圧チョッパは、ステップアップコンバータあるいはブーストチョッパなどとも呼ばれる。この昇圧チョッパは、一般に第3図に示す回路構成をとる。

スイッチング素子Sがオンのとき(与えられた回路においてスイッチを端子1側に切り替えたことに相当する)、この回路には直流電源→インダクタンス→スイッチング素子S→直流電源の経路で電流が流れる。このときインダクタンスLに電磁エネルギーが蓄えられる。

次にスイッチSがオフすると(与えられた回路においてスイッチを端子2側に切り換えたことに相当する)、直流電源→インダクタンスL→ダイオードD→負荷抵抗RおよびコンデンサC→直流電源の経路で電流が流れる。このときインダクタンスLに生じた逆起電力の合成された電圧が加わる。このときの出力電圧Vは、電源電圧Eより大きくなる。

具体的には設問(3)で導かれた出力電圧Vの式においてαは、0≦α≦1の範囲で変化する。したがってαを大きくすると、すなわち、1周期Tに対するオン時間tonを長くすると、出力電圧が大きくなることが確かめられる。しかし、スイッチング素子がオン(スイッチを端子1に切り換えた時に相当する)のときは、コンデンサCに蓄えられた電荷が負荷に供給されるだけなので負荷電流が大きいときは、出力電圧の変動が大きくなる。

【指導】
設問(2)は、vに生じる起電力の方向が、与えられた図に示された起電力の方向と異なることに注意する必要がある。

また設問(3)は、定常状態でインダクタンスLに蓄えられるエネルギーwL1と放出されるエネルギーwL2が等しくなることに気が付けば解くことができる。

設問(6)は、設問(4)(5)で求めたコンデンサCに流れる電流iを用いて、コンデンサCが充放電に伴って電源から受け取るエネルギーと負荷に与えるエネルギーが定常状態では等しくなることを用いて解く。

以上です。