ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。
問3
【解説】
第1図(添付)の等価回路をベクトル図にて描くと、問3図(添付)のようになる。
I=ESsinδ/X+j{(ER-EScosδ)/X}
であるから、
θ=tan^-1[{(ER-EScosδ)/X}/ESsinδ/X]
=tan^-1{(ER-EScosδ)/ESsinδ}
この式に数値を代入するとθは4.9228°と求まる。
よって、力率cosθ=cos(4.9228°)=0.996
となり、解答と一致し、かつ、求めた力率から有効電力および無効電力とも簡単に求めることができる。
また、線路電流Iは、
I=(ES∠δ-ER)/jX=(ES∠δ-ER)/X∠(π/2)
=ES/X∠(δ-π/2)-ER/X∠(-π/2)
と書き直すこともできるので、
WR=3ERI
=3ESER/X∠(π/2-δ)-3ER^2/X∠(π/2)
逆受電端電圧の大きさを一定に保つ場合、この式の第2項は一定項であり、第1項は絶対値が一定で、位相が位相角δに応じて変化する項である。したがって、受電端電力ベクトルWRは、中心が-(3ER^2/X)∠(π/2)、半径が(3ESER/X)の円を描くことになる。本問は、その円線図上でδ=30°の点の無効電力を求めていることになる。
独自補足ですが…。
・A∠δについて。
これは、A(cosδ+jsinδ)です。
・線間電圧Vと相電圧Eについて。
線間電圧V=√3相電圧Eです。
・ベクトルによる電力Wについて。
W=EIと表記していますが、実際には共役複素数による乗算です。
問4
【解説】
B,C間についてのたるみDCと支持点Cにおける水平直力TC’について求めてみる。
DC=2.25DA=2.25×0.6047D
=1.360575D
同様にして、
TC’={w(6S/5)^2}/8×1.360575D}
∴TC’/TC={(0.1323wS^2/D)/(wS^2/8D)}
=1.0584 (倍)
となり、解答で得た数値と一致する。電験第3種で学習したたるみと電線実長の公式(近似式)を正確に覚えていれば、この問題は容易に解くことができる。
…、らしいです…。
さて、独自補足をもう少し。
径間に対し、たるみは2乗に比例します。(張力が同じである場合)よって、本問でのDCとDAの比は、径間4/5と6/5の2乗比に等しくなる。つまり、
DC:DA=4^2:6^2=16:36
となり、容易に
DC=(36/16)DA
を得る。後はたるみに対する電線実長の式は覚えるしかないっぽいです…。
以上です。
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