土曜日, 5月 24, 2008

OHM練習問題 機械 同期機問3~補足

ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。

同期機 問3
【解説】
同期電動機は、常に同期速度に等しい一定速度で運転され、回転速度は負荷の増減によって変化しない。また、界磁電流の大きさを調整する事により、力率を変化させた運転が可能である。さらに運転時の効率や力率が誘導電動機に比べてよいので、ランニングコストが安いなどの長所がある。

<長所>
1.界磁電流により、力率を変化させることができるので、任意の力率で運転する事ができる。
2.速度が一定である。
3.運転時の効率や力率が良いので、ランニングコストが安い
4.低速度で大容量になるほど、設備費などが安くなる。

(1)同期速度
同期電動機の回転速度Nsは、電源の周波数をf(Hz)、極数をpとすれば、Ns=120f/p(min^-1)で表される。電動機の負荷が大きくなると、回転磁界と回転子磁極との間の相差角δが大きくなっていき、約π/2までが安定運転の範囲である。

(2)V曲線
同期電動機のV曲線は、端子電圧一定、および出力一定の状態で運転し、界磁電流を増加させた時の電機子電流の変化を示すもので、図5に示すようにV字状になる。このV字の最低点は力率1の点であり、その左側は遅れ力率、右側は進み力率である。この特性により、同期電動機は運転中に界磁電流を調整し、高力率で運転する事が出来るので、工場全体の付加の力率改善が可能である。

一方、短所として、大容量の場合には誘導電動機よりもやや安価であるが、一般的には高価格である。また、原理的にも自己始動能力がないために、何らかの始動対策を必要とするばかりではなく、同期速度に入る同期引入れにも手数を必要とする。そのため、自己始動、停止を伴う頻繁な用途には適しておらず、連続運転される大きな低速度負荷の駆動用として使用される。また、励磁のための直流電源を必要とし、磁極励磁用スリップリングとブラシを有し、かご形誘導電動機と比較すると保守が面倒である。

<短所>
1.始動トルクが小さいので、始動するためには、制動巻線や始動用の電動機が必要である。
2.乱調や同期はずれを起こすことがある。
3.励磁のための直流電源が必要である。
4.附属設備が必要なため一般的に高価である。

1.誘導同期電動機
一般に巻線形誘導電動機と同様に円筒型回転子を持ち、始動時は二次巻線を始動抵抗を通じて短絡し、誘導電動機として始動させ、同期速度近くで二次巻線を界磁巻線とし、直流励磁をかけて運転する。

2.自己始動方式
制動巻線を誘導電動機の二次巻線として、始動トルクを発生させて始動する方式で、誘導電動機の始動と同様に、全電圧始動、リアクトル始動、分割巻線始動、低減電圧始動方式などがある。

3.始動電動機による始動
主同期電動機に直結された始動用電動機によって始動させる方式である。

4.サイリスタなどによる低周波始動
同期電動機を、サイリスタなどを用いた可変周波数電源に接続し、低周波領域において同期化し、同期状態のまま定格周波数まで上げ、主電源に同期引入れする始動方式である。

5.同期始動法
始動用発電機を使用して始動する方法である。

以上です。

添付図は、本日含め、過去三日分です…。