水曜日, 5月 28, 2008

OHM練習問題 機械 電力変換装置問3~補足

ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。

電力変換装置 問3
【解説】
わが国の電力系統は、諸外国に比べて品質が高く停電が少ない。しかし、電力系統に生じた事故(地絡、落雷等)によって、一時的に電圧が低下、または極めて短時間に電圧が喪失する瞬時停電(瞬低)が生じることがある。電動機の場合は、さほど問題が起こることが少ないものの、コンピュータ、シーケンサやリレーなどは、瞬低によって誤動作や停止することがある。具体的にいは、電磁リレーの釈放やシーケンサの停止、コンピュータのシステムダウンなどをあげることができる。このため、これらの影響を受けないよう負荷に供給する電圧の波形や大きさ、周波数を常時一定に保つ機能を備えた無停電電源装置またはUPS(uninterruptible power supply)が用いられる。

無停電電源装置を制御方式によって分類すると浮動充電方式とスイッチ切替方式とに分類することができる。

(1)浮動充電方式
浮動充電方式は、図6に示すように、いったんコンバータ(順変換器)で直流に変換してバッテリ(蓄電池)に充電しつつ、インバータで一定電圧、一定周波数の交流を出力する方式である。

通常時は、バッテリの自己放電分を補う程度の充電(浮動充電)を行わせ、商用交流入力が停電したときにはバッテリからインバータへ電力を供給する。

この方式には、停電すると瞬時にバッテリに蓄えられていたエネルギーがインバータに供給されるため、無停電電源装置の出力は瞬断することがない。このような制御方式を常時商用周期無瞬断切替方式という。

(2)スイッチ切替方式
この方式には、図7に示すように通常時は、スイッチSを切り替えて無停電電源装置をバイパスさせて、負荷に直接、商用交流電源を与えている。そして、停電すると、バッテリの電源によってインバータを起動する。次いでスイッチSを切り替える必要があり、切り替え時に瞬断が起こる。しがたって重要な機器の電源には用いられない。しかし、コンバータはバッテリを充電するだけであり、負荷電流を供給しないので小容量で済むという利点がある。

以上です。