木曜日, 5月 29, 2008

OHM練習問題 機械 無効電力補償装置~補足

ここの補足、です。
問題文、解答内容については、ここ参照で。

無効電力補償装置
【解説】
無効電力補償装置は、スイッチング素子を利用して無効電力を調整する装置であり、受動形と能動形とがある。この装置を用いる事で無効電力の変動による電圧変動や瞬時電圧低下の防止ができる。

(1)受動形無効電力補償装置
受動形無効電力補償装置は、サイリスタとリアクトルおよびコンデンサを用いて構成したものでSVC(static var conpensater)と呼ばれている。図1に示す無効電力補償装置は、リアクトル制御形(TCR:thyristor-controlled reactor)SVCと呼ばれるものである。この装置は、コンデンサを常時接続しておき、リアクトルに流れる無効電流をサイリスタの点弧角を制御することで可変制御して無効電力を制御するものである(図2)。

この方式では、サイリスタの位相制御によってリアクトルに流れる電流波形が断続波形となり高調波電流を吸収することで高調波が系統に流出する事を防止している。

リアクトル制御形は、連続制御が可能で、応答が速いという特徴がある。

(2)能動形無効電力補償装置
能動形向こう電量補償装置は、SVG(static var generator)とも呼ばれ、図3に示すように自励式インバータを用いて構成している。能動形は、電圧形インバータまたは電流形インバータのいずれでも構成可能であるが、もっぱら電圧形インバータが用いられている。

能動形無効電量補償装置は、系統と同じ周波数で、ほぼ同一位相の正弦派電圧を電圧形インバータで発生させ、変圧器を介して系統に与えている。この方式は、インバータの出力電圧を高くすると、図4のベクトル図に示すように進相無効電力が発生し、電圧を低くすると図5のベクトル図に示すように遅相無効電力が発生して、系統の無効電力を連続的に調整することができる。

能動形は、受動形に比べると設置スペースが少なくて済むという利点がある。

以上です。